2020年8月31日月曜日

Ekranによる録画データ効率化の工夫

 

データ容量の懸念

Ekran(エクラン)は Windows / Linux に対応する操作ログ記録製品で、ユーザーの GUI 操作画面を画像でそのまま記録します。
GUI 操作をテキストログではなく、画像で記録(録画)することは理にかなっています。
しかし多くの方は、多量の画像が作成されるため、データ容量が膨大になるとの懸念を持たれるでしょう。

動画 VS 等間隔静止画 VS 操作連動静止画

録画を行う方式には、[動画]、[等間隔の静止画]、[操作に連動する静止画]の3方式が考えられます。
Ekranは[操作連動静止画]によりスクリーンショットを撮ることで、ユーザー操作の再現性とデータ量の削減を両立させています。

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[動画]

操作録画製品で一般にみられる方式です。
等間隔静止画と基本的には同じ方式ですが、1秒間に20枚とか30枚といった高頻度で静止画を取得する場合、これは動画と呼ばれます。
ユーザー操作のタイミングを外さずにすみますが、データ量が膨大になる恐れがあります。

[等間隔静止画]

操作録画製品で一般にみられる方式です。
ユーザー操作とは関係なく、指定秒数に1回、静止画を取得します。
データ量を少なくできますが、ユーザー操作と画面取得のタイミングが一致することは稀ですから、再生してもユーザーの操作を理解できない恐れがあります。

[操作連動静止画]

Ekran が採用する方式です。
  • ユーザーがマウスをクリックしたタイミングに合わせて画面のスクリーンショットを撮ります。
  • ユーザーがキーボードを打鍵しているタイミングに合わせて画面のスクリーンショットを撮ります。
    ※キー押下1つ1つで画面取得すると取得しすぎですから、間引きを行います。
    ※画面とは別にキーロガー機能がキーストロークを取得しますから、入力内容は正確に記録されます。
ユーザー操作と画面取得のタイミングが一致する上、ユーザー操作のないときは画面取得は行われません。
少ないデータ量でユーザー操作を記録できます。
(同時に監査時の再生に要する時間も効率化されます。)

画面差分の記録

Ekran は画像を効率的に格納するため、独自ファイル形式で画像を保存しています。
画面の画像化・保存時には、1枚の画像を圧縮するのみではなく、前の画面との差分も利用します。これにより毎回全画面を保存する場合と比較してデータ量を圧縮します。
※解像度に依存しますが、この例では1画面は数十KB、差分データは数KBです。

減色 / 文字つぶれ回避

ユーザー操作の識別にはカラー記録は必要ないため、Ekran の画面取得ではグレイスケールに減色することでデータ量を削減しています。
カラーで記録する選択も可能ですが、この場合はグレイスケールの5倍から10倍の容量が必要です。
減色をする一方で、解像度による無理なデータ削減を行わないため、文字つぶれによる識別不能を回避することができます。

データ量の目安

ここまでで説明したように、Ekranによる画面記録では各種のデータ量削減の工夫をしています。またこれら工夫の性質に応じて、データ量削減の効果は環境の影響を受けます。
  • 画面を画像として取得(解像度、マルチモニタの影響を受ける)
  • 操作連動静止画(ユーザー操作の頻度の影響を受ける)
  • 画像圧縮(圧縮に適した画像かどうかの影響を受ける)
  • 画面差分記録(画面の変化の程度の影響を受ける)
  • 減色 / 文字つぶれ回避
Ekran による記録データがどの程度ディスク容量を消費するかを精度よく予想するには、お使いになる環境で事前に評価を行う必要があります。
しかしながら、一般的な事務作業を行った場合、典型的には、およそ次のデータ量を目安とすることができます。

300MB / 8 時間
※環境により大きく増減することがあります。

これに記録人数、保存日数を乗ずることで、必要ディスク量の目安を求めることができます。

まとめ

GUI 操作の画像記録は、工夫なく行うと記録データ量が膨大となるため、実運用は現実的ではありません。
しかし、Ekran は、[操作連動静止画]、[画面差分記録]といった特徴的な工夫により、データ量を削減しながら、ユーザー操作の再現性を損なわないという、矛盾する要求を両立させています。

製品リンク他 

Ekran の製品情報はこちらをご覧ください。
https://www.jtc-i.co.jp/product/ekran/ekransystem.html

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